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2021.02.09

シロテテナガザル『しーちゃん』についてのご報告 

シロテテナガザル『しーちゃん』についてのご報告

 

伊豆シャボテン動物公園で、2020年5月31日に生まれたシロテテナガザルの『しーちゃん』について、皆様へご報告がございます。

 

2021年1月22日15:30頃、「シロテテナガザルの島」で群れ入り訓練をしていた『しーちゃん』が、左腕にケガをした状態で発見されました。すぐに獣医による緊急手術を行いましたが、ケガの状態が悪く左腕の切除を余儀なくされました。現在『しーちゃん』は、外傷による感染症を避けるため、隔離部屋にて療養中です。獣医による治療、飼育員によるサポートを受けながら、ごはんを食べ、隔離スペース内に作ったロープで右腕と両足を器用に使い動き回れるようになりました。

 

群れ入りのため、獣舎の窓外に設置した網に窓の施錠用に、網を一部分(4センチ四方)開けていました。ケガの原因として、そこから『しーちゃん』が手を出したことで、父親が外へ引っ張った可能性が非常に高いと考えています。母親とは夜間の同居も開始していたため、母親が引っ張った可能性は非常に低いと推測されます。

 

動物園として、動物の行動の急変を予測できず、ケガを防げなかった事態を猛省しております。『しーちゃん』は、生命を維持するための手術を行い、一命をとりとめることができました。現在は、容体も安定し活発に動く姿も見られるようになりましたので、今後は『しーちゃん』の未来を考え、より慎重に飼育しながら、全力で回復に力を注ぎサポートしてまいります。

伊豆シャボテン動物公園 園長 中村智昭

 

 

【『しーちゃん』の群れ入りについて】

今後、シロテテナガザルとして生活をしていくためには、群れ入りは必要な過程と考えています。本来、親または仲間の行動を見ながら社会性を身につけ、人間では教えることのできない同種のルールを学びます。人工哺育で育った『しーちゃん』は、群れ入りができないと今後の生活において、仲間との関わり方、将来両親に次の子供が生まれても同種で一緒に暮らすことが大変困難になります。シロテテナガザルの寿命は約30年と比較的長寿な動物のため、長い期間1頭で過ごすことになるのは避けたい事態です。そのような事態を避けるためにも、『しーちゃん』の状態をよく観察しながら、飼育員、両親と力を合わせて群れ入りを進めていきます。

 

【『しーちゃん』の今後】

病気・ケガのリスク回避のため、獣舎内の改修を行います。移動の不具合の軽減、ロープを密に設置、落下の危険回避等、あらゆる事態を想定し、獣舎内の改修が終了次第、群れ入り再開を予定しております。