サボテンブログ

2019.11.17

第4弾! おもしろサボテン品評会! 今年も開催しています!

サボテンと多肉植物を愛する皆さん!

すっかり寒くなりまして、サボテンや多肉植物の冬支度が間に合わない!と冷や冷やしながら過ごす今日この頃、いよいよ後半へさしかかった「おもしろサボテン品評会」!今回も張り切って植物達を紹介して参りましょう!

 

先ずは、エントリーナンバー⑬番、チーム・リトープス(Lithopus属)みんなでまとめていけ~♪バージョン!

きゃ~♡きれい~♡  これぞ植物の宝石箱やあ~♪(古いか・・・・)

さあ~、上から行きますよ~!

富貴玉(フウキギョク)、大津絵(オオツエ)、紅福来(コウフクライ)、紫李夫人(ムラサキリフジン)、白薫玉(ハククンギョク)、黄微紋(オウビモン)、紫褐紫勲玉(シカツシクンギョク)、ウェベリー、曲玉(マガタマ)、繭形玉(マユガタギョク)、トップレッド、緑福来玉(ミドリフクライギョク)、ボルキー、レディクラータ(レティクラータ?かも)、麗春玉(レイシュンギョク)、朱唇玉(シュシンギョク)、菊章玉(キクショウギョク)の17種類!(疲れた・・・・・)

一つ一つの模様がすべて違います。 これだけ一度に並べると、じつに壮観です。知る人ぞ知る、リトープスの楽しみ方で、通称、「リトープス丼」!などと呼ばれています。♡

じつはこんなのはまだ一部! リトープスは種類によってさまざまな模様があります。別名「生きている宝石」とはよく言ったものです♪

 

でも、どうしてこんなに様々な模様があるのでしょう?

以前、紹介いたしましたが、リトープス属の故郷は、南アフリカ、ナミビア、ボツワナの乾燥地帯。 片麻岩(へんまがん)大地の南斜面岩床の割れ目や崩壊した礫砂(れきさ)に覆われた立地に自生しています。(石英(せきえい)などの小石があるところです。)

表面に複雑な模様をしている膨らんでいる部分は、この植物の葉っぱ! この複雑な模様の表面の部分だけを地上に出し、後はほぼすべて地面に埋もれています。

この複雑な模様は、じつはまわりの礫砂と同じ模様!そのため、見つけるのが困難で、動物の食害からこの模様が迷彩色のように身を守るのに役に立っているといわれています。

 

つまり、リトープスは、周りの大地の色に合わせて、「石に擬態(ぎたい)」! しているのです。

複雑な模様は、周りに石の色に合わせているからなのですね~。

この模様にはもう一つの意味があります。

前述のようにこのリトープスは、動物などに見つからないように複雑な模様の表面だけを地上に出して後はほぼ全部地面に埋まっています。

植物の体は、太陽の光を浴びることによって、光合成を行うことが出来、自分の体に必要な栄養分を作り上げて生きています。

しかし地面に埋まったままではうまく光合成が出来ません。

そこでこの複雑な模様の出番!この模様の部分、じつは透き通っていまして、太陽の光を取り込むことが出来、「窓(まど)」と呼ばれています。

リトープスは地面に埋もれた状態で、この表面の模様(窓)の部分から、太陽の光を取り入れ、光合成をしているんです!(すげっ!)

模様(窓)の部分から入った太陽の光は、リトープスの透明な葉肉(アロエを切った時のような透明な部分を想像してみてください)を通過して、植物の内部まで入っていけるようになっています。

生きていくために備わった部分が、このような美しい模様を創り出していったなんて、・・・自然とはつくづく不思議なものです。

ちなみにリトープスのような植物の事をメセン(女仙)類と呼ぶのですが、このメセン(女仙)という名前の由来は、サボテン(仙人掌)が男らしさあふれる植物なのに対して、メセンはつるつるして様々な模様を装い、女性のような仙人掌(サボテン)に似た植物である、という事からきているといわれています。

じつに華麗な植物です。♡

 

 

 

さ~て、次に紹介いたします植物は、エントリーナンバー⑭番、烏羽玉(ウバダマ Lophophora  williamsii )

とげをもたず、まるっこいふぉるむにかくされたおそろしいどくをもち、たべたものをなないろのゆめへいざなうらしい。なんということでしょう。 おそろしや おそろしや(解説の文章より抜粋)

 

 

いえいえ、決して寒さで血迷ったわけではありません。これはそういう植物!

 

アメリカのテキサス州からメキシコ中部高原に分布しているサボテンで、自生地では「ペヨーテ(Peyote)」とよばれています。

ペヨーテとはナワトル語で「青虫(あおむし)」という意味! 写真からも見ての通り、このサボテンの体全体に青虫のような産毛が生えていることから来ています。(うげげっ・・・・)

その名の通り、プニプニしていて、トゲも羽毛状で痛くなく、自生地では地面にめり込むようにして生えています。

この烏羽玉(うばだま)には、「メスカリン」というアルカロイドが含まれていて、これが麻薬と同じような作用を引き起こし、食べると「五色の夢」を見ることが出来るといわれています。(さっきは七色だったと突っ込まないで!・・)

 

食べた人の話だと、「ものすごく苦い!」とのこと。それでも何とかして食べて、五色の夢を見られるものと、今か今かと待っていたそうですが、結局何も起こらなかった、という事です。

何でも、1㎏もの量を食べなければ(くどいようですが、ものすごく苦い!)いい気持ちにはなれないという事で、しかも日本の烏羽玉では、水分が多すぎて(水っぽくて)効果は薄い!とのことだそうです。(ちなみに、とても高いサボテンで、一株2~3万円以上することもあります。)

 

だから皆さん!このサボテンを食べてはいけませんよ!食べては!(食べないって・・・・・)

「ウィチョール族」などのネイティブ・アメリカンの人達は、このサボテンを宗教的な儀式として用いています。決して怪しげな使い方をしているわけではなく、幻覚を見せるというよりは神聖な信仰の対象として使用しているようです。(ペヨーテ巡礼といいまして、このサボテンを探し出すこと自体、苦しい旅を経た、神聖な行為です。)

 

ちなみに花の色はピンク、見た目に関わらず、可愛らしい花が咲きます。♡

 

 

 

さて続いての植物は、エントリーナンバー⑮番、刈穂玉(カリホギョク Felocactus  gracilis)

どーです。この鮮やかなトゲ。♡ 決して着色したものではありませんよ~♪ これがこのサボテンの本来の色なのです。

そう!このサボテンの何よりの特徴はこの赤いトゲ! 日の光が強く当たるほど、そして紅葉と同じで、昼夜の寒暖差が大きいほど、刺は鮮やかな色になります。(他にも様々な栽培の工夫もいるようですが・・)

 

この鮮やかさを日本でずっと維持していくのは至難の業! 日本ではどうしても光不足になりがちで、すぐにトゲが細く小さくなってしまいます(トゲ落ちといいます。)

しかも無理して、夏の直射日光に当て続けようものなら、本体が茶色く焼けてしまう日焼け(下手したらそのまま枯れます)のリスクも覚悟しなくてはなりません(ど~せいっちゅうんじゃ!)

 

そしてそれにもまして厄介なのは、湿気によるカビ!!

トゲの生える元の部分、刺座(しざ)の美しい白い部分が真っ黒になるだけでなく、肝心の赤い鮮やかなトゲにまで、黒いカビが生えてきて、しかもけっこうな勢いで生えてきて・・・・・・ あ~~あ~ もうせっかくの美しさが台無し・・・・(泣)

 

と、まあ、このサボテンを日本で育てる人たちは、大体、このような苦労を体験してきているわけです。

 

日中の寒暖差が大きく、紅葉などもとてもきれいな、信州のサボテン業者さんの中には、この赤刺や黄色いトゲの強刺類と呼ばれるサボテン達をうまく育てておられる方がいまして、それはもう、目の覚めるような鮮やかな色のサボテンを栽培しています。

このサボテンの故郷は、カリフォルニア半島(バハ・カリフォルニア)。やはり日差しのとても強い所です。大きなものは1m以上にもなります。ちなみに花の色も赤色。♡

このサボテンの分布するところよりもう少し、南の方に生えている神仙玉(シンセンギョク Ferocactus  gracilis  coloratus)は、マニア憧れのサボテン!刈穂玉と比べ幅広の舌状のトゲが生えますが、刈穂玉にとても近い仲間です。こちらも鮮やかな赤いトゲです。

 

いつもトゲの美しさの維持に苦心惨憺しながらも、サボテン愛好家の人達が愛してやまないのが、この赤刺の刈穂玉の様な強刺類と呼ばれるサボテン達なのです!

 

 

 

さ~ていよいよ最後の植物です。エントリーナンバー⑯番、白鳥・綴化(ハクチョウ・テッカ Mammillaria  herrerae  f.crist)

んっ?  何じゃこりゃ? 誰がどう見ても「脳みそ!」一見すると、サボテンどころか、植物にも見えません!

本来の白鳥(ハクチョウ Mammillaria  herrerae)は名前の通り、愛らしい姿をした、いかにもサボテン!といった姿の丸いサボテンです。

この写真のサボテン!よく見ると何だか帯状に伸びているのが分かりますでしょうか?

これは綴化(テッカ、ツヅリカとも読みます)といいまして、本来丸く育つはずのサボテンの成長点が、突然変異や様々な原因によって、帯状に広がって、このような形になったものです。

サボテンでは、時々起ることでして、このような面白い形に育つため、サボテン園芸家の間では人気があります。

それにしても、見事に脳みそのような形になったものです!(海に住む、海綿のようにも見えますね♪)自然とはまことに面白い形を創り出すものです。

このサボテンの表面を見てください!(ううっ!・・・アップで見ると一段と、インパクトのある形っ・・・) 表面の白い部分は、まさにこのサボテンのトゲの部分ですが、細かいトゲが横に生えていて、するどい所がまったくありません。

実際、時々触っていただく事もあるのですが、柔らかく、まったく痛く無く、まるでフエルトのような手触りです。♡

ちなみにこれは、丸い本来の白鳥も、同じ!このサボテンは、マミラリア属としては、珍しいくらいにまったく痛く無いトゲを持っているのです。

このサボテンの本来の姿、丸い白鳥(ハクチョウ)は、メキシコ・ケレタロ州が故郷! 春には、ピンクのこのタイプのサボテンにしては大きい美しい花を咲かせます。♡

非の打ち所のない美しいサボテンですが、やや腐りやすく育てにくいが玉に傷! この綴化(テッカ)の白鳥(ハクチョウ)も大切に育てたいものです♪

 

 

 

さ~て! おもしろサボテン品評会もいよいよ大詰め!最後の胸突き八丁? どうか皆様もご来園の際は、ぜひ、このおもしろい植物たちに会いに来てください♡(出来ればご投票も♡)

 

結果は、ホームページにて、後日、発表いたします。 お楽しみに♪

 

植物エンターテイメント課 一同

記録:真鍋