サボテンブログ

2018.11.17

おもしろサボテン品評会  今年も絶賛開催中!  パートⅣ

サボテンと多肉植物を愛する皆さん!

いよいよもって盛り上がる!(はずだ・・・) 「第5回おもしろサボテン品評会」 ただいま出展している、おもしろ植物! いよいよ、残りの5点を紹介しちゃいます !

 

先ずは、エントリーナンバー⑯番、 王妃雷神錦(オウヒライジンニシキ Agave  potatorum  var. verschaffeltii   `Ouhi-Raijin`  f.variegata   リュウゼツラン科)   何ともゴージャスな名前 !

バラの花と見まごうかのような、美しい丸みを帯びた葉には、薄い緑の色と黄味を帯びた白い色が、交互に入り混じっています。そして葉の縁を彩る、赤みを帯びた鋭くも美しいトゲが葉の形を一層、際立たせて存在感を醸し出しています。

 

ちょっと、ほめすぎ !  でもこの花のような美しさのせいか、この植物は、この品評会の中でもかなり人気があります。

 

王妃雷神錦の元となっているのは、メキシコ原産のアガベ・ポタトラム(Agave  potatorum ) ,日本名で雷神(ライジン)と呼ばれています。 耐寒性はそれほど強く無く0℃以下の環境では、置きたくない植物 ! そのため、王妃雷神錦もそれほど寒さには強く無く、冬は、日の当たる温室内で育てます。

このアガベ・ポタトラムに白い色が入った斑入り種が、アガベ・ベルシャフェルティー(Agave  potatorum  var.verschaffeltii) 、こちらは日本名で怒雷神(ドライジン)と呼ばれることもあります。王妃雷神錦はこのアガベ・ベルシャフェルティーがさらに小型化して、葉がふっくらと膨らんだような姿になった斑入り種です。

と、まあ、このアガベたちの仲間、様々な種類があり、それが更に突然変異や、品種改良などによって斑が入ったり、小型化したものがあったりと元は同じ種類でも、ずいぶんと形の異なるものも生まれてきます。

園芸家の人達は、この美しい斑や形を求めて、様々な種類を集めます。その中にはとても高価な値段で取引されるものも時には生まれてきます。

 

ちなみにこの植物の花言葉は「気高い貴婦人」。まさに当を得た言葉です。

 

 

 

さて、続いての植物は、エントリーナンバー⑰番、 緋牡丹(ヒボタン Gymnocalycium  mihanovichii  Hibotan)頭の大きい、こけしバージョン!

緑色の柱の上に、ちょっと頭でっかちの赤いサボテンがのっています。何とも愛らしい姿と赤い色のインパクトの強さで、人気上昇中!

この間ご紹介した⑪番の緋牡丹と同じように、このサボテンも上の赤いサボテンと下の緑色のサボテンは別のサボテン! 緋牡丹の本体は上の赤いサボテンで(よく花と間違われます!)、突然変異により光合成の能力がない赤い緋牡丹は、下の緑色のサボテンから栄養をもらって、生きています。これを「接木(つぎき)」といい、下の緑色のサボテンの事を「台木(だいぼく)」といいます。

サボテンではよく行われている育て方です。

 

ちなみにこのサボテンの台木は、三角柱(サンカクチュウ Hylocereus  trigonus) というサボテン。あまり頑丈でなく、台木として長く持たないサボテンといわれていますが、この台木は三角柱にしては太く、緑の色が濃い、しっかりとしたサボテンで、上の緋牡丹本体も、緋牡丹にしては大きく、周りには小さな子供(枝)さえ出ているようで順調に成長しているようです。 この公園であれば、下の台木が弱ってきても、接ぎ木を、し直すことも出来るでしょう。

実はこの緋牡丹、日本で創り出された、日本生まれのサボテン! 原種は、パラグアイ原産の「瑞雲丸(ズイウンマル Gymnocalycium  mihanovichii)」というサボテン。

この瑞雲丸が突然変異を起こし、斑入りとなったのが 「緋牡丹錦(ヒボタンニシキ)」というサボテンでこれをさらに日本で品種改良して生まれたのが今展示されている緋牡丹です。

生まれは日本ですが、今は世界中で大量に作られていて、特に韓国などでは、緋牡丹の生産が盛んです。

色も赤色だけでなく、朱色、桃色、黄色やだいだい色と色々と新しい緋牡丹が生まれてきています。

 

 

そうそう!このサボテン、ある程度大きくなれば花も咲きまして、ピンク色のかわいらしい花が咲きます。

 

 

 

さて次にご紹介いたします植物は、エントリーナンバー⑱番、雫石(シズクイシ Hawrthia  cooperi  var. truncata   ススキノキ科、ツルボラン科、アロエ科、ユリ科)

透き通った宝石のような葉が何とも綺麗な、女性の間で人気の多肉植物 !

英名ではハオルチア・オブツーサとも言われておりまして、こちらの方の名前の方がなじみの方も多いかもしれません。

 

この植物が、真価を発揮するのは、太陽の光にかざした時 !

ど~よ!この美しさ♡ 水滴がそのまま凍って、ガラスのように固まったようで、とても生身の植物とは思えません♪ 雫石とはよく言ったものです。

 

この葉の先端の透き通った部分は、そのままずばり「窓」といいます。この植物は、自生地では、地面に埋まり、この窓の部分だけ地表に露出して、この「窓」から日光を取り入れ、光合成をすると言われています。

普段、地面に埋もれているような生活をしているためか、この雫石、本来明るい所で育てる植物ですが、夏の強光線だけは禁物 ! 夏は半日陰の風通しの良い所で育てます。(でもエアコンの直風に当ててはダメ、あくまで時々風の通るところです。)

 

上手く育てれば、小さなものですが、白い可憐な花も咲かせます。

よしもとばななさんの小説、「王国」に出てくる、主人公の名前は、この植物から、とられているそうです。

 

 

というわけで、次に紹介いたします植物は、エントリーナンバー⑲番、レピスミウム・モナカンタム(Lepismium  monacanthum)

ピンクのブドウのような実をつけたサボテン。 秋草のようなこの上品な姿のせいか、雫石同様、女性の方がよく注目していきます。

ボリビアとアルゼンチンの高地に分布するサボテンで、「森林樹上着生種」と呼ばれる、比較的雨の多い所に生える森林性のサボテンです。

オレンジ色の花の後、このようなピンク色(少しオレンジっぽい)実をつけます。この実の中には、小さな種が入っています。

市場に出回ることは少ない、貴重なサボテンです。

このサボテンらしからぬ姿から、「葦(あし)サボテン」とも言われています。

このタイプのサボテンは、蘭のように大きな木に張り付いて暮らしています。寄生しているわけではなく、ただ張り付いて暮らしているだけ !  光の乏しいジャングルでは、地面に生えるより大きな木に張り付いて暮らしていた方が暮らしやすく、このような植物がたくさん存在します。このような植物を「着生植物」といいます。

 

ジャングルでこのようなピンクの実を見つけたら思わず食べたくなりそうですね。

 

 

さ~て最後にご紹介いたしますのは、エントリーナンバー⑳番、ゲオメトリックス(Tehrocactus  geometricus)

ベ○リットではありませんよ!これでも立派なサボテンの仲間。

アルゼンチン~ボリビアの標高2,000~3,000mの高地に生える、夏の蒸し暑さが苦手なサボテン!

どこから見ても立派な「卵」!よく見ると表面に亀甲模様が入っています。ゲオメトリックス(geometricus)というのは「幾何学的な」という意味になります。

表面はこの通り、灰色がかった薄い緑色をしていますが、日光によく当てると鮮やかな赤からピンク色に変化することがあります。(ますます植物らしからぬ姿!)

ちなみに日本では、このサボテン「習志野(ならしの)」という別名でも呼ばれることがあります。

表面はつるつるしていてとげがないように見えますが点々の所(刺座)をよく見ると小さなトゲが生えてます。うっかり触ると刺さってしまうので注意が必要です。

生長はとても遅いのですが、このトゲの生えるところ(刺座)から、同じような卵のような仔が出てきて、ある程度成長すると、非常に大きなピンク色の花を咲かせます。

こうやって黒い鉢の上に植え込むと、黒いシルクハットの上に乗った、手品に出てくる卵のように見えませんか♪

眺めているだけでも楽しいサボテンです。

 

 

「おもしろサボテン品評会」も残すところ いよいよあと8日ばかり、この中で一番、皆様の心を射止めるのは果たして、どの植物でしょう ! こうやって植物達を紹介していると、どの植物もそれぞれ魅力的に思えてきています。

 

いよいよ、大詰めの おもしろサボテン品評会、ご来園の際は、ぜひ見に来てみてください!(出来れば一票、お願いいたします♪)

植物エンターテイメント課一同

記録:真鍋