サボテンブログ

2018.11.03

おもしろサボテン品評会 今年も絶賛開催中!

サボテンと多肉植物を愛する皆さん!

今年もこの季節がやってまいりました。ただ今、第5温室メキシコ館では、「第5回おもしろサボテン品評会」が行われ、大いに盛り上がっている所です♪

普段、寒さに弱くて常設展示できなかったり、小さすぎて、本公園の温室に植栽するには向かず、なかなか展示できないサボテンや多肉植物達を(つまり本公園、秘蔵の植物達を!)一堂に展示して、1番から20番までの植物の中から、お客様が一番心に残った植物を投票で選び出そう! というこの企画、早いもので今年で5回目となりました。

今年も、沢山の人達から、ご投票を寄せていただいて、植物スタッフ一同、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

今日はそんな植物達の中から、何種類かの植物をご紹介します♡

 

先ずは、エントリーナンバー①番 砂漠の薔薇(サバクノバラ Adenium  obesum  キョウチクトウ科)

「魔法をかけられた植物が、そのまま花瓶の形になって、展示されている」というような姿(う~ん、我ながらうまい言い方♪・・・)

アフリカから、アラビア半島の辺りが故郷、寒さに弱く、冬でも5℃以上の温度が必要な寒がり屋さん! この品評会が終わったら、ただちに暖かい、温室へ移されます。

その名に恥じぬ、真中が白く、縁が赤い美しい花を咲かせますが実は、バラではなくキョウチクトウの仲間

 

砂漠の薔薇(アデニウム・オベスム)という植物自体は、実は珍しいものではなく、多肉植物を扱う業者ではコーデックスとして結構、人気のある植物です。  実は、この植物の最大の特徴はこの形!

根元の部分が、壺のように大きく膨らみ、そこから細い枝が伸びて、その上に花が咲いた形になっている為、偶然こんな形になってしまったのです。

上手く育てることが出来れば、花を刺さなくても、毎年綺麗な花を魅せてくれる、天然の花瓶となります。

この種類には珍しい、少しオレンジ色がかった肌も魅力の一つ、陽の光に鮮やかに映えます。

根元の膨らんだ部分には水や養分が蓄えられ、自生地の乾燥した気候でも辛抱強く、生きていくことが出来るようになっています。このような植物を「コーデックス」といい、多肉植物を扱う人達の間で人気があります。  まさに砂漠の薔薇!(キョウチクトウ科だけど…)

ちなみに砂漠の薔薇の花ことばは、「純粋な心」、「ひとめぼれ」とこれまたロマンチック♡

 

 

 

 

 

さて、次に紹介いたします植物は、エントリーナンバー②番 メロカクタス(Melocactus  sp)

「トルコ帽子をかぶったおじさん!」丸いサボテンの上に赤い帽子みたいなものがちょこんと乗っている一度見たら忘れられない形!

故郷は南米の、寒さにとても弱いサボテン

この赤いトルコ帽子のようなものは、このサボテンの花座(ハナザ、セファリウムとも言います)と呼ばれている部分、このサボテンはここから小さな花が咲きます。

今回このサボテンの花座の上には、さらにこのようなルビーのように赤いものがのっておりました。これはこのサボテンの実の部分!中にはとても小さな種が入っていて、この種を取り出して撒くと、マッチ棒の先位の小さなサボテンの赤ちゃんが生まれてきます。

残念ながらこのサボテン種類まではまだよくわかっておらず、調査中です。 華雲(カウン Melocactus  peruvianus)によく似ているようなのですが。

実はこのメロカクタスの仲間、ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見したとき最初に持ち帰ったサボテンとして知られいています。 そりゃあ、今までサボテンを見たことのなかった人たちが、いきなりこんな変な形をした植物を見ればねえ~~ さぞかし驚いておみやげにしたくもなるでしょう。 

日本でも昔は、よく流通していたサボテンなのですが、寒さに弱く、育てることが難しいことから最近ではこんな立派な花座をつ受けたメロカクタスはとんと見なくなりました。この公園でも、違う種類の立派な花座を持つメロカクタスをあと3種類くらいは保管していますが、けっこう貴重なサボテンです。

 

 

さて続いて紹介いたします植物は、エントリーナンバー③番 金鯱(キンシャチ Echinocactus  grusonii)

出ました! この品評会でもすっかり常連となった、真中がくびれ、ダルマのような形になった高さ60㎝位の大きなサボテン。この大きさなら50~60年位は生きています。

金鯱というサボテンそのものは、どこにでもある ありふれたサボテン。ちょっとサボテンを置いてある花屋さんならどこでも手に入ることが出来ます。(ここまで大きなものはそうはありませんが・・・)

このサボテンの最大の特徴は、このダルマのような形! 実はこのサボテン一回成長が止まり死にかけたことがあるのですが、その後復活し、再び成長を再開したため、真中がくびれたこのような形になったのです。

どんなに苦しいときでも決してあきらめず、まさに「七転び八起き」のダルマのごとく見事に復活を遂げる。生命の強さを知るとともに、私たちにもそれを育てる難しさ、大切さを教えてくれるサボテンでもあります。

 

先ほどありふれたサボテンといいましたが、実はこの金鯱、メキシコの自生地ではダム開発などの環境破壊により野生のものは今や絶滅寸前(絶滅危惧IA類)の状態。皮肉にも世界中で栽培されている為、種としての絶滅はありませんが、肝心の自然の中では、いまや、ほとんど見ることが出来ません。 最近になって野生のコロニーが新たに発見されたようですが、何とかこちらもダルマのごとく、復活してほしいものです。

ちなみにこのダルマ金鯱、どうやら夏の間に花を咲かせたようで(黄色い小さな花♡)今回、頭の上に実が付いておりました。

 

 

 

さて次に紹介いたします植物は、エントリーナンバー④番 ブレビカリックス(Pachypodium  densiflolum  var. brevicalyx 、キョウチクトウ科)

巨大なイモか生姜の仲間ではありませんよ。これでもキョウチクトウの仲間。マダガスカル島中部の内陸部、高原地帯に自生する植物です。

シバの女王の玉串(シバノジョオウノタマグシ Pachypodium densiflorum 、キョウチクトウ科)というこれまた名前も姿も変わったパキポデュームという植物の変種になります。 シバの女王の玉串はここまではいかないけどやはり根元の部分が膨らんでいます。)

何と言っても変わっているのはこの形! 扁平な塊根から出るたくさんの短い枝はあたかも海の中の珊瑚のようです。この株は直径が30cm位あり、ここまで大きなものは貴重です。でもこのブレビカリックス、大きな株は直径1m位の大きさに育つこともあるとか(すげっ!)

 

この植物も寒さには弱いのですが、それでも冬は葉を落としながらも硬い表皮の下で光合成をして寒さに対する体力をつけている頑張り屋さんです。そのため冬は日光を好みます。

花は、鮮やかなレモンイエロー。この株はまだ花が確認されたことはありませんが、このまま成長していつか花が咲いてくれたらなあ♪と思います。(1メール位に育ってくれるといいな♡)

 

 

さて次に紹介いたします植物は、エントリーナンバー⑤番 アロエ・ベラ(Aloe vela  、ススキノキ科、ツルボラン科、アロエ科、ユリ科)

分類方法の違いにより、ススキノキ科、ツルボラン科、アロエ科、ユリ科とコロコロ、科が変わる忙しいやつ!本公園では長いことユリ科として扱っていましたが、最近になって最新のススキノキ科を採用しています。

まあ、それはともかく「どこにでもあるじゃあん! こんなの!」と思われるかもしれませんが、こういう植物もあえて、「おもしろ植物」として出展するのが、このおもしろサボテン品評会のいいところ♡ 

確かにこのアロエ・ベラは、民間薬、健康食品としてよくヨーグルト、化粧品に中に入っている有名な植物! 同じく[医者イラズ]として良く知られているキダチアロエと比べ、葉が厚く、苦みが少ないことから、やけどの治療から胃腸の調子を整えるものとして世界中で愛用されているスーパー植物です。

 

ほら! こう書くと何だか、大した植物に見えてくるでしょ♡ 

 

実際、これほど世の中の役に立っている植物も珍しいものです。実用的な面もさることながら、観葉植物としても美しい緑の葉が目を惹き、鉢植え植物として、人気があります。みずみずしい葉の縁には鋸のようなトゲがありますが、サボテンと比べるとほとんど痛く無く、取り扱いも楽な植物です(若干寒さに弱い所がありますが)。

この株は、ベラとしてはとても大きく立派なもので、すでに本体から地下茎を伸ばし、たくさんの仔が出ています(子吹き)。この株を元から切り離して新たに植え込んでいくと、どんどんこの植物を増やしていくことが出来ます。

花も綺麗♡ オレンジ色のキダチアロエに対して、このアロエ・ベラは、奇麗な黄色い花が咲きます。

満を持して、今回この特別立派なアロエ・ベラを出展してみたのですが、現在までその投票数は、なんと!2票(笑)・・・・・・・・・

やっぱ、ちょっと地味だったかな~・・・・・・・・・・・・

 

しかし、人類の生活に間違いなく貢献してきた立派な植物であるとともに、こうして堂々と展示しているとなかなかの貫録!

11月25日まで、いくつの票を集めるか?・・・・・・・・・ちょっと楽しみな植物でもあります♡

 

 

 

 

というわけで、本日はここまで! 続きはまた次のホームページでお会いしましょう♪

植物エンターテイメント一同   記録:真鍋