サボテンブログ
2017.12.08
サボテン、そして多肉植物を愛する皆さん!
大変長らくお待たせいたしました!(すごく、緊張しています!)
伊豆シャボテン動物公園 「第4回 おもしろサボテン品評会」 結果を発表いたします。
パ~ッパラパッパッパッパ♪ パ~ッパラパッパッパッパっ パ~~♪
普段、小さすぎる、寒さに弱い、などの様々な理由で、なかなかお客様にお見せすることの出来ない、本公園秘蔵のサボテン・多肉植物を厳選して、特別展示を行い、お客様の目と心に残った植物をご投票で選び出していこう、というこの企画、早いもので、今年で4回目を迎えることが出来ました。
今年もまた、たくさんのご投票をいただき、スタッフ一同、感謝の心でいっぱいです。
それでは早速、今回のご投票の中から1位に選ばれたものを発表いたしましょう。
1位に選ばれたのは、
エントリーナンバー8番、「白星(シラボシ Mammillalia plumosa)」202票
このサボテンでした~! パ~パラパッパッパッパ パ~~♪
圧倒的な人気で他の追随を許さず、文句なしの第1位となりました。
「フワフワしている」、「綿飴みたい!」、「可愛い」ととにかくその姿に癒される人たちが続々♡
展示期間中に花も咲き、その姿にまた魅了された人たちも多かったようです。
そしてこのサボテン、実は展示期間中 ! 触ることが出来ます。
と言っても、触ることが出来るのはこの小さい方のサボテン!( 本当はトゲを汚さないようにするためには、おさわり厳禁のサボテンなのですが、このサボテンの魅力を知っていただくため、あえて小さい方のサボテンは触っていただくことが出来るようにしました。)
以前、このサボテンの感触をこの結果発表の場でお伝えします、と書きましたが、
その感触は、 「もう ! フヮッ フヮッ♡」柔らかいように見えて、実は一度刺さるとなかなか抜けない恐ろしいトゲや、柔らかいトゲの中に固いトゲを意地悪く持っているサボテンも少なくないのですが、このサボテンばかりは、まるで、ぬいぐるみでも触っているかのような柔らかさです。
というのもこのサボテン、刺が羽毛状になっていて、目を近づけてみると、形がまさに鳥の羽のような形になっています。このトゲならば夜間の温度低下にも耐えることが出来ますでしょうし、紫外線から身を守るのにもかなり有効と考えられます。鳥とは全く関係のない生物なのに、自然とはなんと面白い姿を見せてくれるものだと感慨深いものがあります。
さて続いて第2位は、
エントリーナンバー10番、「雫石(シズクイシ Haworuthia cooperi var.truncata)」143票
だれが付けたか、何ともロマンチックな名前を持つこの植物、南アフリカが故郷のツルボラン科の多肉植物、英名で「ハオルチア・オブツーサ」とも呼ばれています。
グリーンインテリアとして、女性にも人気の高い植物! 葉っぱに水分や養分を蓄え、先の部分がガラス細工のように半透明になって膨らんでいます(まさに雫を石にしたよう!)「グミみたい」「プニプニしていそう」などと書かれていましたが、実は触ってみると、けっこうこの部分は固い! この半透明のガラスのような部分は「窓」と呼ばれ、ここから光を取り入れて、光合成を有効に行うといわれています。
陽の光の晒された部分は、まさに宝石のよう! これがお客様の心をとらえたようです。
さて続いて第3位は、
エントリーナンバー15番、「金鯱(キンシャチ Echinocactus grusonii)」130票
今年も大人気! サボテンの王様! 英名「ゴールデンバレル(金の樽)」でもちょっと樽らしくない、まるで「ダルマ」のようなこのスタイル!
一回、何らかの理由で、生長を止め、死にかけたサボテンが、「ナニクソッ」っと七転び八起きのダルマのごとく、復活し再び成長を初めてこんな形になったもの。この大きさであれば、50~60年以上は生きているでしょう長寿のサボテンでもあります。
その大きさにもかかわらず、愛らしい姿から「心が和む!」と呼ばれることの多いサボテン。
さてさて、続いて第4位は、
エントリーナンバー16番、 「竜翔雲(リュウショウウン Melocactus sp)」114票
一度見たら忘れられない、まるで赤いトルコ帽をかぶっているかのようなサボテン!
この赤い帽子のようなものは「花座(ハナザ)= セファリウム」と呼ばれるもので、このサボテンはここから小さな花が咲きます。
実は、展示期間中に、花ではなく、赤い宝石のような実がこの花座から出てきてまいりまして、これがまた「きれい」、「トウガラシみたい」、「上で小人が集まって話をしているみたい」、「悲しい誕生日ケーキみたい!」とお客様を引き付けてくれたようです。
この実の中には小さな黒い種が入っていまして、これを春の時期に蒔くと、たくさんの竜翔雲の子供が、生まれてきます。頭の上に、トルコ帽子のような花座を付けるのには、長い年月がかかりますが。
実はこのメロカクタスの仲間、ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見してから、最初に本国に持ち帰ったサボテンと言われております。赤い帽子をかぶった、とげだらけの丸い植物!
今回のご投票者の方々のように、当時のヨーロッパ人たちもこの植物に、不思議な感銘を覚えたのかもしれません。
さて、第5位は、
エントリーナンバー6番、 「アルブカ・スピラリス ‘フリズルシズル‘(長い!)」98票
皆さん、共通しておっしゃるのは「クルクルしている!」
まさに葉の先がクルクルとコイルのように巻いていて、これぞ、珍植物!(山菜のようにも見えますね!) 「スピラリス」というのは「螺旋(らせん)」という意味があり、さらに「フリズルシズル」には、「とっても縮れた」という意味があります。 別名「ナンジャコレ」とも呼ばれています。(いえ!これ、本当!)
「アルブカ・スピラリス」という、南アフリカを故郷とする原種をさらに品種改良した園芸種が「フリズルシズル」です。
実は、地下に潜っていて見えませんが。このクルクルした葉の下には、チューリップのような球根が入っていて、南アフリカの乾燥した大地でも、生きていけるようになっています。夏の暑さが苦手!
さてさてまだまだ紹介したいけどここからは一気にご紹介
第6位 7番「リトープス Lithops sp」91票
第7位 18番「ジグザグノキ Decarya madagascariennsis」53票
第8位 14番「刈穂玉(カリホギョク) Ferocactus gracilis」51票
第9位 3番「黄金柱綴化(オウゴンチュウテッカ) Winterocereus aureispinus f.crist」47票
第10位 2番「梅が枝(ウメガエ) Rhipsalis ramulosa]46票
第11位 12番「砂漠の薔薇(サバクノバラ) Adenium obesum)43票
第12位 13番「ブーファン・ディスチカ Boophane disticha)39票
第12位 17番「金輪際(コンリンザイ) Euphorbia gorgonis)39票
第13位 4番「マサイの矢尻(ヤジリ) Senecio kleiniiformis)38票
第14位 5番「ノパル&トゥナ」31票
第15位 1番「烏羽玉(ウバダマ) Lohohora williamsii」18票
第16位 11番「黒王丸(コクオウマル) Copiapoa cinerea」12票
第17位 9番「カプト・メデューサ Astrophytum caput-medusae)10票
今年は「びっくりするような植物の展示」を目標として、植物を選び出しましたが、皆様が驚くような植物はありましたか?
以上のような結果となりました。
今年は、土、日一回だけのスポットガイド、さらに台風となかなか、皆様にこれらの植物の魅力をお伝えする機会に恵まれないと、不安でもありましたが、いざ終わってみると総投票者数は、無効票も併せ、何と!1,236票!
今年もたくさんのご投票をいただき、本当にうれしく思います。台風のさなか(昼より何と休園!)の中でも、投票箱の中に皆様の投票を確認できた時の感激はいまだに忘れられません(ありがとうございました。)
ささやかではありますが、今回のご投票いただきましたお客様の中から、抽選で、伊豆シャボテン動物公園年間パスポート(1名様)、公園ペアチケット(10名様)、オリジナル商品(10名様)を送らせていただきたいと思います。(本当は皆様に差し上げたいのですが、申し訳ありません)
今回の企画を通し、私たちスタッフもまた、意外な植物達の新たな魅力を発見することが出来、大いに得るものがありました。
この企画にご参加いただきました、皆様の中で、少しでも、サボテン・多肉植物、またはそれらも含んだ植物や自然のことを好きになって、興味を持っていただく機会を得られれば、とてもうれしく思います。
それではまた皆様、伊豆シャボテン動物公園でお会いいたしましょう(ホームページでも)!
伊豆シャボテン動物公園 植物エンターテイメント課一同より、心からの感謝をこめて