ANIMALS & CACTUS BLOG

動物 & サボテンブログ

サボテン 2021.12.23

第8回 おもしろサボテン品評会! 結果を発表いたします!!

サボテンと多肉植物を愛する皆さん!(すっごく緊張しています!) お待たせいたしました!「第8回、おもしろサボテン品評会!」結果を発表いたします! パ~ッパラパッパッパッパ♪  パ~ッパラパッパッパッパ♪ パ~♪ ♪   普段、寒さに弱かったり、小さすぎたり、形が個性的過ぎて一般展示には向かなかったりと様々な理由で常設展示出来ない本公園秘蔵のサボテン・多肉植物を芸術の秋にちなんで一堂に展示し、その中でもどの植物が最もお客様の心をとらえることが出来たか?いわゆる一番人気の「栄えあるサボテン」をお客様のご投票によって決めよう!  というこの企画、早いものでもう8回目となりました。 (このフレーズも言い慣れてきたなあ~・・・・・♪)   今年も、コロナ対策を踏まえ、展示方法、投票方法に工夫を凝らし感染予防を施し、何とか無事終えることが出来ました♡(感無量!)   さ~て♪、それでは今回、皆様の心を最もとら得ることの出来た植物を発表いたしましょう!(ドキドキ・・・)   それでは発表いたします!「第8回 おもしろサボテン品評会」今回最も皆様の心をとらえることの出来た植物は!                     エントリーナンバー④番、金鯱(Echinocactus grusonii  だるまさんタイプ 通称:ダル金) 1,128票   この植物でした~~~~~~!  パ~ッパラパッパッパッパパ~♪     ついにやってくれました♪ 今回、最もお客様の心をとらえることの出来た一番人気のこのサボテン! なんてことはない、ただの金鯱なんです(その割には大きいですが・・・・)この金鯱、じつは昔一度死にかけて成長が止まってしまったことがあります。その後見事に復活し♪ 再び成長を開始して大きくなったために真ん中がくびれただるまのような形に育った、という訳です。(まさに七転び八起きのダルマ!)          この金鯱(ダル金と呼びましょう!)は本おもしろサボテン品評会、最多出場!いぶし銀の魅力の個性的な形からいつもいいところまで行くのですが、他の個性的な植物に押され、いつも2位~3位どまり(がっかり・・・・)    それが今年はついに一位を獲得することが出来ました♡(やった~~~♪ おめでとう!)   この品評会を通して、しっかりこの子も成長し、毎年花を咲かせては頭につける実の数が増えています(写真の茶色く飛び出している部分が実の部分、中には黒いゴマ粒のような種がたくさん入っています)ちなみにこのサボテンの年齢は60歳くらいです。     私たち、植物スタッフにも、植物の強い生命力、生きる意欲が伝わってくると共に、植物を育てる難しさ、あきらめないことの尊さを教えてくれるサボテンです。 ところでこのだるま型金鯱(通称ダル金!)今回が、最後の出場(ガーン!・・・) 来年は別のタイプの子に出場枠を譲って、また次の展示の時までしばしお休みすることになります(必ずまた展示するからゆっくりまた大きくなってね♪)   さて、来年はどんな子が登場するのでしょう! 楽しみです♡       さ~て続きまして第2位の植物は! エントリーナンバー⑩番、「リトープス(Lithopus  、ハマミズナ科)  略して「リト丼」! 920票   おお!美しい・・・  さあ~上からいきますよ~~~♪ 白薫玉(ハククンギョク)、白花日輪玉(シロバナニチリンギョク)、富貴玉(フキギョク)、これまた白花日輪玉(シロバナニチリンギョク)、柘榴玉(ザクロギョク)、黄微紋(オウビモン)、網目寿麗玉(アミメジュレイギョク)、網目巴里玉(アミメパリギョク)の8株のリトープス! 全部まとめて、通称「リト丼」!       一つ一つのリトープスによって植物の色や模様が全く違う!芸術家が苦心を重ねて作出した陶器のようなその美しさから「生きている宝石」とも呼ばれています。今回はその模様の一つ一つをじっくり見ていただだく為、少しコンパクトにまとめあげています。 この美しさが皆様の心をひいて、2位の高投票となりました。 ちなみにこれは「網目巴里玉(アミメパリギョク)」  名前も優雅でしょう♪     このリトープス、湿気の多い日本では蒸れないようにこのように地面から飛び出して植えられていますが、故郷の南アフリカでは頭の上だけを残し、ほとんど地面にめり込むように生えています。   リトープスが生えるのは、年間降雨量が250㎜以下の砂礫が広がる岩砂漠、とにかく水を欲しがる草食性の動物にとってその姿はとても魅力的な食べ物に見えることでしょう! このリトープスの魅力的な色や模様は、その場所の石の色に合わせているといわれています。つまり草食動物に見つかりにくいように「擬態」的な役割を果たしているという訳です。実際、地面にめり込んでいるこの植物を周りの石と見分けながら探すのはとても困難といわれています。 ちなみに地面にめり込んでも、この植物の上の模様の部分は透明な窓のようになっていて、そこから光を取り入れ、地面の下でも光合成が出来るといわれています。   またこの植物は「脱皮」のような成長をすることでも有名!春3~5月頃、外側の古い葉がしおれて真ん中から新しい葉が形成され、これが次の年の葉となります。新しい葉に養分を渡して、新しく成長していくということでしょう。水の乏しい乾燥地の環境に適応した結果だと思われます。   乾燥した気候に生きるため次々と備わった機能が結果的にこんな面白い植物を生み出し、お客様の心をとらえることとなったのでしょう。           さ~て、それでは第3位の植物は、 エントリーナンバー⑧番、「マハラジャ(Euphorbia  lactea  、トウダイグサ科) 879票   出た!今回の目玉 本公園初公開♪  一度見たら忘れられないインドが故郷の ド派手な扇子植物!     この名前と姿を見て、1980~90年代のあの高級ディスコを思い出した人も多いはず!名前とインパクトのある姿が見事お客様の心をとらえ、今回3位を獲得しました。   ちなみに、この縁を彩る赤い模様にちなんで日本名では「夕焼けサンゴ」なんてかわいい名前も付いています。     およそ植物離れした姿をしていますが、じつは上のひらひらした白い部分と下の扇子の柄のような緑の部分はそれぞれ別の植物!「マハラジャ」の本体は上のひらひらした白い部分で下の部分は接ぎ木台となっている「キリン角」という植物です。   マハラジャは本来、緑色で柱状に伸びるはずの植物が突然変異で白い色に(アルビノ化)、そして帯状に波打って成長する(綴化 テッカ)ようになった植物なのです。 偶然に非常に美しい形に生まれてきたわけですが、その姿のままでは葉緑素が少なく、下のキリン角という植物から栄養を補って助けてもらっているという訳です。 ちなみにこの「マハラジャ」、突然変異の綴化(テッカ)で生まれた植物なのでありますから、同じマハラジャでもそれぞれ、姿、色が違います。つまりこのマハラジャはもう他には存在しない一品物!ということになります。         さて、それでは続いて第4位の植物は、 エントリーナンバー②番、「金の生る木(カネノナルキ=花月〈カゲツ〉 Crassula  ovata  、ベンケイソウ科) 867票   奇しくも昨年と同じ第4位! コロナ過をふっとばせ! 金運を呼びそうなこの縁起の良い植物が皆様の心をひきつけました。     このカネノナルキには写真の通り本当のお金(古銭)が付いています。 カネノナルキが日本に渡来したのは昭和初期、といわれていますがこの時、日本の栽培業者がこの植物を縁起物として売り出すために5円玉の穴をこの植物の頂芽に通して固定し、若枝が5円玉の穴を通ったまま成長するようにして、あたかもお金が実っているように育て上げ、縁起の良い植物として仕立てたといわれています。このカネノナルキもそれに習って育ててみました。   硬貨の穴に植物を通した後、お金が落ちないようにするには、長い目でゆっくり育ててあげなくてはなりません。(ちなみにお金を通してもその後の植物の生長には何の影響もありません)   ちなみにお金がくっ付いていなくても、もともとこの植物はその膨らんだ丸い葉がコインのように見えるため、英語では「マネーツリー(money  tree)」と呼ばれ、親しまれています。日本ではどちらかというと「花月(カゲツ)」という呼び名の方が一般的でしょうか。ご家庭の盆栽で大抵1株は置かれていたなじみのある植物です。   何となく昭和のノスタルジックな雰囲気が漂う、どこかほっとする植物ですな♪       さて、それでは第5位の植物は、 エントリーナンバー⑥番、ジグザグノキ(Decarya  madagascariennsis 、ディディエレア科) 732票   がんばりました!写真になかなか写しづらい名前の通りどこまでもジグザグとした雷のような枝が伸びるディディエレア科の一属一種の植物。見事に5位を獲得!   ほとんど「世界の珍植物」の中に入れても全くおかしくない植物!  根元の部分は割とまっすぐですが、枝の先になると節ごとに120度方向転換して伸びる不思議な性質でこのようにギザギザした姿になります。 大きな木に絡みつくためにこのような姿になるのか? 残念ながらこの植物に関する情報はほとんどなく、性質もよくわからない所があります。 ただ、若い枝には一時的に小さな可愛らしい葉をつけることがわかっていて、性質も割と頑丈で(少し寒さに弱いですが)、サボテンの育て方と大体同じ育て方で育てることが出来ます。ちなみに花の載っている写真がなく、どんな花が咲くのか?今だに不明です。   正体が未だに未解明なところがある、野性味のある植物。ミステリアスなところが皆さんの心を惹きつけたようです。(本公園、まさに秘蔵の植物!売れないといいなあ・・・〈本音〉)           さ~てここからは、一気にご紹介! 第6位 エントリーナンバー①番、「竜翔雲(リュウショウウン Melocactus  sp)」 566票         第7位 エントリーナンバー③番「長刺白竜丸 綴化(チョウシハクリュウマル テッカ  Mammillaria  compressa  v. longiseta  f. crist)  391票           第8位 エントリーナンバー⑤番 山嵐(ヤマアラシ Echinocereus  conglomeratus)  331票         第9位 エントリーナンバー⑦番、亀甲竜(キッコウリュウ Dioscorea  elephantipes 、ヤマイモ科)  325票       第10位 エントリーナンバー⑨番、「ヘリオーサ(Rebutia  heliosa)」  294票     以上の結果となりました♪ 今回は、前回の品評会のほぼ半分の日数!それにもかかわらず、たくさんのご投票を頂き、その数は何と総数6,433人もの参加者となりました!(・・・すげえ!)   ご投票に参加されなかった多くのご来園者様の中にも、この植物たちを見てくださった方たちがたくさんおられたであろうことは容易に想像できます。 今回、10位となった「ヘリオーサ」ではありますが、じつはこの品評会の後、すぐに購入されたい、というお客様がいてくださり、めでたく嫁ぐことと相成りました。(春になったらきれいな花が咲きますよ~ よろしくお願いいたします♪)   残念ながら、投票形式がただシールを張るという方法によるものなので、参加して下さったお客様には何も送ってあげることが出来ないのですが(申し訳ない)今回、このホームページを見てくださったお客様、ただ眺めて楽しんでくださったお客様、そして投票に参加して下さったお客様、何らかの形で関わって下さったすべての皆様に深い感謝を送らせていただきます(ありがとうございます)     今回の事を通して少しでも、サボテンや多肉植物の事、そしてそれを通した植物や自然の事を好きになっていただけたらとてもうれしく思っています。     それでは皆様、また伊豆シャボテン動物公園でお会いいたしましょう!(ホームページでも♪)     伊豆シャボテン動物公園  植物エンターテイメント課一同より心からの感謝を込めて     記録:真鍋                  

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