サボテンというと「乾燥しているところの植物だから水はいらないんだ」と思い極端に乾燥させてしまったりや、日本の草花のように水をかけてしまい、腐らせてしまうという両極端な例が良くあります。
水のあげ方は、春と秋には用土が乾ききったら水をあげて下さい。
夏と冬は水は控えめ、またはあげないで下さい。
サボテンの生えている場所の気候は日本と全く違います。
乾燥地では四季は無く、雨期と乾季があり、雨期には水を吸い上げて生長し、乾季には暑さと乾燥に耐えて休眠しています。
夏に水をかけて腐ってしまう原因がコレで、休眠期はあまり根が水を吸い上げていない時期なのに、逆にサボテンは暑いところの植物だからと水やりを増やしてしまい、鉢の中が蒸れて根が腐り、腐りが植物体の上の方にまで進行して根元からぐずぐずと茶色や黒に変色してどろどろになって死んでしまいます。
日本で管理する場合、夏と冬は環境が厳しいため休眠しているケースが多いので水を控えてあげたほうが良いでしょう。
花が咲く条件は種類によってもかなり違うのでひとくくりにできないのですが、理由はいくつか考えられます。
よく売られている「金鯱」では種子から開花まで約30年〜50年かかるといわれます。
そのサボテンが開花年齢になり環境が合っていれば咲きます。
開花株が次の年に咲かないのは、たいてい環境の方が理由です。
月下美人、クジャクサボテンなどは短く切った茎を挿し木した状態で販売されたり、分けてもらったりするケースが多いですが、小さいと普通は開花しません。
年齢的に花が咲くはずのものでも株が小さいと体力が無いため株の大きさによっては開花できないわけです。
ときどきサボテンをトイレやテレビの上に置くケースがありますが、日照不足が続くと花が咲かないばかりか、新しいトゲは弱々しいモノになってしまい、形まで崩れてモヤシのようにひょろりと徒長してしまい、そのまま放っておくと最後には死んでしまいます。
サボテンでも森林性のモノは逆に強光線で弱ってしまうので、「月下美人」「シャコバサボテン」「クジャクサボテン」などは、日照や水の管理を乾燥地のサボテンと同じにしてはいけません。
水、肥料を豊富に与えると植物体の生長へ養分が使われ、花芽が着かないコトがあります。
花はヒトの目を楽しませるためでなく子孫を残す手段ですので種類によっては、環境ストレスがかからないと開花しないモノがあります。
代表的なサボテンは「月下美人」です。
サボテンは環境ストレスで開花するモノが多いのですが、度が過ぎるとその株に不釣り合いに多くの花を付けて枯死してしまうケースもあります。
「クジャクサボテン」で茎節が真っ赤になりながら普通より小さい花を多くつける場合など「根腐れ」で吸水できずに開花するのがコレに当たります。
「死に花を咲かす」というケースですのでその後枯死する可能性は高いです。
植え替えを怠っているコトが原因で開花しないケースもあります。
年1回春(できれば新芽が動く前)に植え替えをします。
少なくとも2〜3年に1回は春に植え替えをしましょう。
サボテンの中でもシャコバサボテンなどは短日植物で、日照時間が減ることと、15℃前後の低温が花芽分化の条件ですので、暖かく、夜間明るいところで管理すると花がつきません。
また、「月下美人」等の夜咲きサボテンも夜間、暗くなってから開花する植物なので夜まで明るいところだと開花が狂ってしまう可能性があります。